注文住宅の相場はいくら?費用に大きく関わるポイントとコストダウンのコツ

マンションや建売住宅などと異なり、注文住宅は自由度が高く家族の希望を反映することができます。住宅を購入するなら注文住宅にしたいと思っているけれど、費用の相場を押さえておきたいという人も多いでしょう。
そこで今回は、注文住宅の相場や費用に影響するポイント、コストダウンのコツなどをご紹介します。

注文住宅の費用相場

注文住宅では間取りや仕様などを自由に選べるので、理想のマイホームを実現できるのがメリットです。
そのため、予算にも幅があり、素材や仕様を工夫することである程度のコストダウンも可能です。比較検討したり細部を調整したりするために、判断材料の1つとして注文住宅の費用相場を把握しておくと便利です。
ここでは、建物のみの費用相場と土地と建物を合わせて考えたときの費用相場をご紹介します。
建物のみの費用相場
住宅金融支援機構の調査によると、建物のみの費用相場は以下となります。
エリア | 費用相場(住宅面積) |
全国 | 3,454万円(125.8㎡) |
首都圏 | 3,772万円(125.2㎡) |
近畿圏 | 3,555万円(125.3㎡) |
東海圏 | 3,522万円(127.8㎡) |
その他地域 | 3,276万円(125.6㎡) |
土地+建物の費用相場
続いて、土地と建物を合わせた注文住宅の相場を見てみましょう。
エリア | 費用相場(住宅面積) |
全国 | 4,257万円(111.5㎡) |
首都圏 | 4,993万円(105.8㎡) |
近畿圏 | 4,343万円(111.0㎡) |
東海圏 | 4,278万円(115.2㎡) |
その他地域 | 3,869万円(113.8㎡) |
どちらも首都圏の費用相場が一番高いことがわかります。特に都心は土地価格も高いことから、このような結果になっていると考えられます。
出典:住宅金融支援機構「2019年度 フラット35利用者調査」
注文住宅にかかる費用の内訳

注文住宅の購入では、購入費用がどのような内訳で構成されているのかを知っておくと、注文住宅会社の担当者に見積もりを聞く際に役立ちます。ここでは、注文住宅にかかる費用の内訳をご紹介します。
土地購入代
もともと土地を所有している人は土地を探す必要はありませんが、土地から探す人は土地購入代がかかります。その場合、土地と建物それぞれにどれくらいの費用をかけられるのかを検討する必要があります。
購入する土地に古い建物が残っている場合は、建物の解体費を予算に組み込む必要があるので注意しましょう。
建物費用
建物本体を建設するために必要となる費用は下記の通りです。
- 建物本体工事費
- 附帯工事費
- 地盤改良工事費
- 設計費用
- 外構工事費
など
「建物本体工事費」は、家そのものの建設にかかる費用のことです。
「附帯工事費」は、建物本体の建設以外の工事にかかる費用です。例えば、電気やガス、水道などのインフラが整っていない場合は、建設する家に引き込むための整備費が必要です。
地形や土地の状態によっては、「地盤改良工事費用」などが別途必要とされる場合があります。立地条件が良くても地盤が悪いと地盤改良にまとまった額が必要になる場合があるので、土地探しの際に必ずチェックしておきましょう。
また、本体工事とは別に門扉やフェンス、駐車スペースなどの外装には「外構工事費」がかかります。
さらに、間取りや仕様などの設計には「設計費用」が必要です。設計費用の金額や料率などは依頼するハウスメーカーや工務店によってそれぞれ異なります。
諸経費
注文住宅では、土地購入代と建物費用に加えて諸経費が必要です。諸経費の内訳には、下記のようなものがあります。
- 土地売買の仲介手数料
- 登録免許税
- 住宅ローンに関する手数料
など
諸経費はだいたい、土地・建設費用総額の10%前後の諸経費がかかると言われています。
諸経費の分は、基本的には住宅ローンを利用することができません。どうしても必要な場合は諸経費ローンが用意されていますが、金利が高いため、できるだけ自己資金で支払うことをおすすめします。
また、土地を購入した場合は土地売買の仲介手数料や所有者を変更するための登録免許税、印紙代などが必要です。
注文住宅で費用が変わるところ

注文住宅では、仕様を希望に合わせて選ぶことができるため、内容によって予算が大きく異なります。見積もりを依頼してみたら、設定していた予算を大きく上回ってしまったというケースも少なくないでしょう。
ここからは、注文住宅の費用に大きな影響を与える要素についてご紹介します。
土地の条件やエリア

土地の地盤の強さは建物の寿命に大きく影響します。地盤の弱い土地だと、地盤改良工事が必要になります。
また、防火指定のあるエリアで土地を選んだ場合、サッシなどの建材にも耐火性能に優れたものが求められるため、その分費用が変わります。これから土地探しをする人は、できるだけ追加の工事が必要ない条件の土地を探すのがおすすめです。
すでに土地を所有している人で追加の工事が必要な場合は避けられないので、ほかの要素でコストダウンする工夫が必要です。
家の形

家の形は費用を大きく上下するポイントです。立方体や直方体を活かした複雑なデザインは洗練された印象を与える一方で、建物の凹凸が増えてしまい工事費がかさみます。凹凸のない真四角の家だと、比較的工事費が安くなります。
家の形に特にこだわりがなく、敷地の広さに余裕がある場合は、できるだけシンプルな四角形にすることで工事費をコストダウンすることができます。
外壁材

外壁にはさまざまな種類があり、どの外壁を選ぶかもコストに影響を及ぼすポイントです。
主に塗り壁、サイディング、モルタル、タイルなどから選べます。外壁の材質はグレードによって費用が異なります。面積も広いため、費用に大きく影響を与える部分です。基本的にはタイルが一番金額が高い傾向にあります。
ここで注意しておきたい点は、家は一度建てたら終わりではなく、年月が経つにつれてメンテナンスも必要になるということです。初期費用が高くても、その分メンテナンス不要だったり、長持ちすることもありますので、目先の費用だけでなく、将来的にかかる費用や手間と比較して選びましょう。 コストを抑えたい場合は、デザイン次第で一部だけタイルにするなどの工夫も可能です。
床材

フローリングの材質もコストに影響するポイントです。無垢材は天然の木材を乾燥させたもので、香りや風合いがよく年月とともに味が出るとも考えられているため人気です。ただし費用が高いため、床面積が高い場合は費用に大きく影響するでしょう。
ただし、無垢材の床には美しい見た目だけでなく温度調節の効果や接着剤を使用しないため体に優しいなどのメリットも多々あります。床材にこだわりたい人は、先に費用の見積もりを出してもらって予算を検討しておきましょう。
住宅設備

キッチンや洗面台などにグレードの高いものを選ぶと、比例して費用も上がります。また、これらは毎日使って消耗していく設備でもあるので、将来交換することも視野に入れてグレードを選ぶとよいでしょう。
カスタマイズなどのこだわりがない場合は、不要なものを取り除き、シンプルで使いやすいものを選ぶとコストダウンにつながります。
また、床暖房や全館空調、太陽光システムなどの住宅設備は費用を大きく左右するところです。家族にとっての優先事項を決め、本当に必要なものかどうかを考えてみましょう。例えば、床暖房を設置するにしても、キッチンはスリッパを履くから必要ない、など普段の生活から考えて削ることもできます。
どんな設備をつけるべきかを事前に検討するためには、設備のショールームなどに足を運ぶのがおすすめです。実物を見ておくことで各設備を実際に生活する中で使う様子をイメージしやすく、選択を強いられた際には判断材料となるでしょう。
外構工事費用

外構工事は、本体工事が終わったあとに行われます。このため、あまり重要視せず費用について考えない方も多いです。家の間取りや見積もりも重要ですが、同時に外構工事の詳細プランと費用見積もりも出してもらうと全体の費用が把握しやすくなります。
注文住宅の費用は見積りをとらないとわからない
いかがでしたでしょうか。
今回は、注文住宅の費用相場や費用の内訳などを紹介しました。
注文住宅では相場を見ることもできますが、建てるエリアや家の大きさ・形などの仕様によって大きく価格が異なります。
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